ダイヤモンドは実は〇〇から生まれる?意外と知らない地球のロマン Vol.5
天然ダイヤモンドの定義
合成(人工)ダイヤモンド、人造ダイヤモンド、摸造ダイヤモンドと表現される
非天然ダイヤモンド。

天然ダイヤモンドとは、地中で原石が生成されるまでの過程において、人間に触れる
事が一切ないものとされています。採掘されるまで人の手によらない物だけが天然
ダイヤモンドと定義されています。
それでは合成ダイヤモンドと人造ダイヤモンド、摸造ダイヤモンドは何が違うのか?
順番が逆になりますが形容表現に違いがあり、
人造ダイヤモンド:代表的な物としてキュービックジルコニア。偽ダイヤモンドとか
類似石として過去多く使用されていたもの。CZと表現されるこの
石の大半は化学的に造られた物として定義されている。
摸造ダイヤモンド:代表的な物としてガラスやプラスティック、セラミック等を使用し、
あたかも宝石の様に見せている物。
因みに、人造、摸造と形容される物は、宝石という表現が使用できない。
合成ダイヤモンド:人造、摸造と表現される物と違い、合成ダイヤモンドは、
天然ダイヤモンドと成分は同じである。鉱物特性(結晶体、硬度、
比重、光学的な屈折率)に違いもない。では何が違うかと言うと、
自然界で育まれ生成された物が天然ダイヤモンド、物理的、化学的
人工的に製造された物が合成ダイヤモンドとして定義されている。
海外では、販売者が消費者に誤解を与えないよう、言葉の定義がルール化されています。
アメリカ(FTCガイドラインの変更)
2018年、FTC(連邦取引委員会)はダイヤモンドの定義から「Natural(天然)」という言葉を削除しました。これにより、「ラボグロウンも(物質としては)ダイヤモンドである」と公的に認められましたが、販売時のルールは厳格です。
・ルール: ラボグロウンを売る際は、必ず「Laboratory-grown」「Laboratory-created」「[Manufacturer name]-created」などの修飾語を付けなければならない。
・禁止: ラボグロウンに対して、単に「Diamond」とだけ表記することや、「Real(本物)」「Natural(天然)」「Genuine(正真正銘の)」という言葉を使うことは禁止されています。
ヨーロッパ・国際標準(ISO規格)
国際標準化機構(ISO 18323)や国際貴金属宝飾品連盟(CIBJO)は、アメリカより保守的で厳格です。
・定義: 「ダイヤモンド」という単語は、「天然ダイヤモンド」のみを指す。
・ルール: 人工的なものには、明確に「Synthetic(合成)」「Laboratory-grown(ラボグロウン)」と表記しなければならない。
海外では「起源(Origin)が鉱山(Mined)か研究所(Lab)か」を明確に表示(ディスクロージャー)することが最も重要視されています。
次号では合成ダイヤモンドについて深堀りしますね。
ダイヤモンド専門店アルテルージュのスタッフがお届けする、
ダイヤモンドにまつわるブログです
